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やまを望む家

昨年末、新潟県三条市にて、

やまを望む家(House-T)が着工、上棟しました。

 

クリスマス前の大雪により、上棟日の変更などありましたが

年末年始の何かと忙しい時期にもかかわらず、現場の方は順調に進行。

 

昨日、年明け最初の現場確認にいったところ

あまりにも順調で、驚いたくらい。

屋根材が葺かれ、サッシが付き、防水シートまで張られた状態。

これなら、吹雪いても安心です。

 

施工は、初めての協働となる、長岡市の大恭建興。

断熱気密の施工力が半端なく、そして、設計力もある。

とてもレベルの高い、スーパー工務店です。

現場監督が元同僚ということもあり、工事を依頼しましたが、

序盤から、安心感があり、”さすが”といった印象を受けています。

 

これから始まる、造作工事。

監理しながら、勉強させていただくことが多そうです。

さて、この現場のタイトル、「やまを望む家」

『望む家』シリーズみたいになってきましたが、、、

 

なぜ、”山を望む” なのかー

それは、”南”を向いて開放するのではなく

眺望のよい”やま(東側)"を向いているためです。

 

施主のTさんからは土地探しの段階から相談があり

東側の眺望が良く

山を望めるこの土地での計画を提案しました。

 

「南側隣家の外壁を見ながら暮らすより

眺望のよい東側を向き、やまを望みながら

暮らしましょう」と初めて提案した際には

難色を示すくらい、南を向いていないことが

Tさんにとって意外な提案であったようです。

 

道路や周辺環境に関係なく

とにかく”南を向く”と考える方もおります。

私は方位より、”視線の抜けが良い”、”眺望のよい”暮らしが

心地よいと考えます。

明るさを心配するかもしれませんが

開口の取り方やインテリアなど、設計で解決できることが多いので

積極的に”望む家”を提案しています。

 

東側は、道路ー線路ー道路ー田、そして山。

目覚めの良い朝を迎えることができそうな、敷地環境。

 

キッチンも東向き。

東の山を望みながらの家事や食事が、この住まいのコンセプト。

床は杉の無垢フロアー、壁は珪藻土クロス。

 

シンプルな外観。

無理の少ない構造躯体

サッシは、特注品を極力使わない

など経済性を強く意識した計画。

杉板とサイディングのベーシックなツートン。

すっきりとした印象でまとめています。