上棟ふたつ

今月は上棟をふたつ、無事終えることができました。

それぞれの家には、一般的ではない特徴がありましたので

記しておきたいと思います。

 

▽新潟市西区 「まちを望む家」

一番の特徴はビルトインガレージに採用した"合成梁"です。

柱が無い、車2台分のガレージを構成するため

長さと強度のある梁が必要でした。

今までは、米松など輸入材や強度のある集成材に頼っていましたが

こちらでは一般的に流通している国産の杉でつくる"合成梁"を計画。

 

柱に使われる4寸角と言われる、一般材を細かく留め、

"大きく、長い梁"へと変身させます。

材料は一般的なものですが、作業量が全然一般的でない....

棟梁とはこれが4度目のチームワーク。

いつも期待以上の活躍をする頼もしい大工さん。

酷暑のなか、難儀な合成梁を涼しい顔して作業する姿に

感謝しかありませんでした。

 

 

ウッドショック、コロナショックと建築業界は大変な時期。

国産材にシフトし始めているとはいえ、根本的な問題は解決していない。

国産の杉より米松の方が強く、扱いやすいのも事実。

輸入材の価格上昇が収まれば、また米松を使いたい気持ちもある。

全部国産材で!、とか、輸入材はダメ!、とか極端な話ではなく

適材適所という観点からも両方使って良いと思ってます。

 

また、日本の木材自給率は一時期より上がったとはいえ、まだまだ低い。

バイオマス発電が自給率を押し上げているのが現状で

建築現場ではまだまだ。

これからの日本社会を考えると、より多くの国産材を使いたい。

身近にある山、身近にある木をいかに使うか、どう向き合うか

我々建築家に課せられた課題だと思っています。

 

ここ2年あまりの出来事は、今まで以上に真剣に国産材と向き合う

良いきっかけになったのではないだろうか。

 

私にできることは少ないかもしれませんが、

山という日本らしい魅力、資源と向き合いながら

設計を、建築を進めていきたい!と強く思わせられた上棟でしたー

 

 

▽新潟市江南区「田園を望む家.Ⅱ」

こちらの特徴は1間(1.82m)跳ね出た2階。

 

跳ね出した2階の下は駐車スペース。

駐車スペースと2階面積を確保するため出来上がった案です。

濡れずに乗り降りできる、という程ではありませんが

少しだけ雨風から守ってくれます。

 

この1間跳ね出すことは、

壁や柱の位置など平面計画から構造と合わせて計画すれば

難しいことではありません。

 

ただ、現場に来て驚いたことがありました。

それは、すでに屋根の断熱材が入っていたこと。

屋根を支える梁を立体的に組合せたことにより

後では断熱材が入れ難い状況に現場で気付かされました。

断熱気密施工に詳しい棟梁ならではの判断があったようです。

 

充填断熱(写真では赤く見える綿状の断熱材)が、このタイミングで

あるのは初めて見る光景。

最初はびっくりしましたが、現場監督からの説明に

このタイミングが適切であったこと知りました。

しっかりと図面を読み込み、対応してくれたこと、

大変嬉しいです。

 

こちらの工務店とは初めてのチームですが、頼もしい限りです。

 

 

 

2棟とも、年末完成の予定。

これからも現場の進捗を報告していきますー