数年前から林業への関心が強くなり、
セミナーを受けたり、山や製材所などの視察をしてきました。
知れば知るほど、林業の魅力が増すと同時に
課題の大きさも実感していました。
そして、自分は建築家としてどう向き合ったら良いのか、
何ができるのか、と模索していました。
先日のSIAオンラインサロンで、代表の石田さんとの話をきっかけに、
すーと霧が晴れたような感覚になり、
模索していた、自分なりの向き合い方にようやく確信が持てました。
『豊かな水は、豊かな山のおかげ』
『水のため、山のため、地元の木を使う』
これを、私の設計テーマの一つとして掲げたいと思います。
一つ目の「豊かな水はー」は、重川材木の重川さんの言葉です。
以前参加した県産材意見交換会にて、お聞きしました。
新潟は”水の都”と言われたりしますが、
その豊かな水も豊かな山があってこそ。
我々と山との関係性が端的に表現されており、
とても良い言葉だなと、感銘を受けました。
二つ目の「ー地元の木を使う」は、
SIA石田さんのおかげで魚沼杉に出会うことができ、
”地元の木”を使える機会を頂くことができました。
今までに何度か採用しています。
石田さんは建築事務所を営みながら、製材所も始めるという、
びっくりするくらいアグレッシブな方。
凄すぎて、とても真似できない.....
「構造材から、全て材木は県産材です!」
というようなことがやりたいワケではありません。
設計を専業とする私としては、設計プロセスを大切にしたいため、
考え方や材料、工法などを固定する、縛りを設けるのは、望ましくない。
そこで、辿り着いたと言いますか、ストンと腑に落ちたのが、
「水のため、山のため、地元の木を使う」という言葉です。
少量でも良いと思っています。
合板一枚からでも。
建築材料に限らず、薪やペレットでも良いと思います。
県産材とそうでないものから選べるのであれば、
積極的に県産材を選びたいと思います。
なぜなら、我々に不可欠な「水」のためだから。
そんな想いも施主の方と共有できたら嬉しいです。